2004年〜2008年ごろ円安リスクをヘッジするという触れ込みで大手銀行を中心に中小企業に向けて為替デリバティブ商品が盛んに販売されていたようです。
その後、多くの中小企業でこの為替デリバティブ商品による被害が出ています。
原因は2008年9月のリーマンショックを引き金に起こった急激な円高でした。
当時のニュースを見られた方は為替のオプション取引って怖いと感じられたのではないかと思います。
オプション取引はそもそも金融派生商品ですから、金融商品のリスクヘッジのために生まれた商品です。
つまり、上手に使えばリスクが減るはずの商品なんです。
ところが、派生商品であるがゆえに特約も多数あり、戦略も無限大です。
複雑すぎる戦略は自分がどんなリスクを抱えているのか全く理解できなくなります。
対して、私たちが扱うオプション取引は、バニラオプションです。
バニラオプションとはオプション取引をシンプルに使う手法の総称です。
当時の大手銀行が販売していたオプション取引は、複雑な特約や戦略のついた、エキゾチックオプションと呼ばれるものでした。
複雑にしすぎて購入者の中小企業はもちろん、販売している大手銀行ですら、リスクの把握ができていなかったと思われます。(ただしどちらに転んでも銀行に有利になる内容ではあったようです。)
当時、銀行の言うがままこの商品を購入した中小企業の多くが令和になった現在でも支払いに苦しんでいるとの話です。
バニラオプションは金融商品から派生した商品ですから、金融商品に比べて多少複雑で理解するのに時間がかかるかもしれません。
人によっては全然理解できないかもしれません。
理解できればオプション取引ほど面白い商品はないかもしれませんが理解できなかったらやらない!
このスタンスは大事かもしれません。
ただ、始めから怖がってパスするよりは、一度学んでみて理解するよう努力はしてほしいと思います。
何度もいいますが、金融派生商品であるオプション取引は金融商品のリスクを減らすために存在してるんですよ。